ショートパスタはホルモンの味、ロングパスタは血を啜る味

シャモニーモンブランのパスタ売り場。

棚の半分以上を、ショートパスタが占めている。

フランス人は、家庭ではショートパスタを食べているよう。

反対にレストランでは、ロングパスタばかり見掛ける。

これは、なぜか?

◯ロングパスタをレストランに任せる理由

ロングパスタは、細く、表面積が大きい。
一方、舌の味覚は、濃度で決まる。
その濃度を保つための、ソースの必要量が増えてしまう。

また、茹でた後、炒めが加わると、伸びやすい。

これらが、ロングパスタをレストランに任せる理由。

◯ショートパスタが家庭料理に向く理由

それに対して、ショートパスタは分厚く、特にペンネは、表面積が小さい。ソースの使用量も少なくて済む。

高いチーズと生クリームを使うペンネゴルゴンゾーラは、ペンネですよね。

またペンネは、断面形状が弾力を保ち、茹で過ぎや炒め過ぎにならない。

だから、家庭料理に向いている。

◯そもそも、パスタはなぜ美味しいのか?

太いペンネを食べると分かりますが、ホルモンの食感と似ているんですよね。

Pipe Rigateという、より太くできるショートパスタだと、さらに分かりやすい。

対してロングパスタの、チュルチュルッと啜る感覚。生のレバーの血を啜る感覚を想起させます。

石器時代。マンモスを倒した後。解体した肉は、集落に持って帰る。

傷みやすい内臓は、狩の現場で食する。

それが、血を啜る感覚と、ホルモンの弾力を、ホモ・サピエンスが好むように進化した理由。
 
日本人が、ロングパスタばかり食べるのは、なんでしょうね?

ヨーロッパのレストランを見た人が、ロングパスタの方が上等と、誤解してしまったとか(^_^)

やはり、理由が自分で考えられない作法を、先代から引き継ぐこと、もう卒業しませんか?

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