モロッコ自転車ツーリング – アトラス山脈を越える旅

アフリカ大陸を走ってみたい。北アフリカ、モロッコへ飛んだ。そこは、世界で最も美しい地域だった。
モロッコの首都カサブランカから、アトラス山脈を越え、サハラ砂漠へ向かう。

カサブランカの市場で、とつぜん青年に声をかけられる。
「うちへ来て昼飯でも食わないか?」
クスクスをごちそうになる。
明るい好青年。
女性も美人が多い気がする。
ベルベル人、アラブ、アフリカ、ヨーロッパの血が混じり、エキゾチックだからだろうか。
なお市場に置いていた自転車に戻ると、スペアパーツが一つなくなっていた(^^;
2時間も置いていたので、さすがに仕方がない。自己管理は必要ですね。

古都マラケシュの迷路のような旧市街。

郊外の道端の露店。
子供の笑顔が愛らしい。

だんだん砂漠らしくなってくる。

アトラス山脈に入る。

峠の道端の小屋で、お茶を頂く。
ヒゲ面のおじさんだが、にこやか。

峠を越えたアギュエルムスから、支道に入る。
ここからアイト=ベン=ハドゥへの道が、厳しい自然と人間の暮らしのコントラストが美しい、素晴らしい道だった。
子供も働き者。
カメラを向けると微笑み返してくれる。

やんちゃな小さい子供たち。

車も通れないような道を進む。
(現在は道路状況は改善されているかもしれません。Google Mapで舗装道路の画像あり。)

赤茶けた岩肌と、谷間の瑞々しい緑のコントラストが美しい。

この日は集落の民家に泊めていただく。
再びクスクスをごちそうになる。
ぜいたくな暮らしではなさそうだが、笑顔がたえない大家族。

家屋の中庭で、羊を飼っている。
獣や盗賊から守るためだろう。

限られた水を水路で引き、畑の緑を維持している。
厳しい環境で暮らすための人間の知恵だろう。

谷底の川を渡る。

世界遺産、アイット=ベン=ハドゥの集落が現れる。
土壁でできた、迷路のような城塞。
「アラビアのロレンス」のロケ地にもなったそうだ。

アトラス山脈を越え、幹線道路に戻る。
道端のオアシスで、ラクダの群れが水を飲む。

サハラ砂漠へ向かう道。
こんな荒れ地にも、放牧の暮らしがある。

サハラ砂漠。
ここまで走ってきて、アトラス山脈がよみがえる。
厳しい自然環境と、そこに暮らす人間の知恵。
そのコントラストが、美しい風景を創り出すのではないか。
日本のような、優しい豊かな自然。
サハラ砂漠のような、厳しい自然。
そのどちらとも違った世界がある。
ヨーロッパアルプスやヒマラヤに相通じる。
世界で最も美しい地域ではないか、と思います。
南極大陸以外を走ったことがありますが、そう思います。
旅もしやすい国でした。
人々は親切で暖かい。
クスクスやお茶を何度もごちそうになりました。
マラケシュ ~ アイット=ベン=ハドゥ間の道、おすすめです。
現在は車やオートバイでも走れるかもしれません。
是非走ってみてください。
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