大文字山 – 徒歩20分の大自然
京阪出町柳から、今出川通を東へすすむ。
疏水と哲学の路をすぎ、銀閣寺の参道をのぼる。
土産物屋にかこまれ、一種の京都らしさを感じながら、銀閣寺の正面につく。
ここで左にそってすすむと、大文字山への登山道になる。
片道20分あまり。
ちょっとした散歩で、京都市街を一望する展望をあじわえる。
あるきはじめて2~3分、左の脇に水場がある。
沢ガニや鹿に出会うこともある。
この水でコーヒーをいれると美味しく、学生時代は時々くみにきていた。
今は、京都の水道水も向上しているかもしれないが。
途中で左側への分岐を何回かとおりすぎながら、道なりに歩をすすめていくと、20~30分で展望台にでる。
大文字山の「大」の字の火床になる。
ここも広々としているが、余力があれば、もう10分あまり歩いて、大文字山の山頂へむかっても良いだろう。火床の左脇からのぼっている。
学生時代は、トレーニングとして、自転車部のメンバーとはしってのぼっていた。
展望台までは数えきれないほどきたのだが、この山頂への道があることは、今回初めてきづいた。
人とつるんでいると、人の方に関心がいき、発見力が低下するようだ。
また、周りの人間がそこにとまっていると、その場にいることが肯定され、その先をめざさなくなる。そんな副作用もありそうだ。
なだらかな山腹をアップダウンし、10分ほどで山頂につく。
南の山科側まで目にはいる、もう一つの展望がある。
ベンチもあり、ここでコーヒーをいれると最高だろう。
先客がいて、あいさつから話がすすむ。
昨日、京都の被差別部落、東九条、トンクにいってきたことをはなす。
やはり、昔は差別があったそうだ。
大企業の人事からも差別をうけ、そういった方の中には、港や肉屋につとめる人もと。
伝染病への懸念が、血へのおそれとなり、皮革業者への差別と転じて固定化されただけなのだが。
今回はなしたのは、60代とおぼしき方。40年前、1980年代にあったとすると、近代化した最近のことともいえる。
山であった人には、山以外の話をすると、面白いかもしれない。
下りは、男性の先導で、北側のバリエーションルートをくだる。砂防ダムや、もう一つの水場など、裏山なのだが、ちょっとした探検気分も味わえる。
銀閣寺におりると、ちょうど日も暮れはじめてきた。夕食でも、ときくと、用事があるとのこと。ワタシは哲学の路へすすむ。ふと、きいてみたいことをおもいつき、後をおうと、肉屋の角をまがり、姿はきえていた。
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