韓国の強さ – 日本の有機ELが敗れた理由
ノーベル賞をアシストする前、1兆円企業に勤務していた際。
当初、東芝の方がSamsungより、開発のセンスは良い印象だった。
10年後、企業としては、逆転。
なにが、異なるのか?
◯オペレーションズリサーチ(OR)
軍事オペレーションを判断するために生まれた方法論、OR。
徴兵のある韓国には、これがある。
①目標を立て
②リサーチし
③ジャッジする
◯ORの不在 – 有機ELの事例
研究開発の途中までは、日本勢が進めていた。
素子形成方法 特徴
パナソニック 蒸着 創りやすい
Sony インクジェット 低コスト
パナソニックとSonyが合併し、JOLEDを作る際。
日本は、インクジェット方式を採用してしまった。
◯インクジェットの何がマズいか
当時、有機ELの最大の課題は、素子の寿命。
モノが実現できるか分からない段階。
A その段階で、コスト勝負の方式を選択してしまった。
蒸着の方が、枯れたアプローチなのだが。
B またそもそも、素子をインクジェットで印刷する際、有機EL層をインクに溶かすための、溶媒が要る。
後の工程で乾燥させるとはいえ、乾燥時に巣(微小な穴、ボイド)が出来るはず。
ボイドは、寿命に悪影響を及ぼす。
そもそも、インクジェット方式は対象外となるのが、物理の基本。
門外漢で、技術データを見なくとも、筋が分かる。
AとBの2つとも、間違えた判断を採ってしまった。
つまり、
①有機ELを早期にリリースするという目標
を忘れ…
②最大の課題=寿命には、インクジェットは不利、というリサーチ検討を怠り…
③「日本発」という美辞麗句で、誰にも怒られない、安パイジャッジに逃げてしまった。
それが、現在 家電量販店の有機ELが、韓国製となっている理由。
どこかの層で、判断を逃げてしまったのでしょう。
ただし、その上の層にも、責任はある。なぜなら、門外漢でも、この程度のことは分かるから。全ての情報が上がってくる経営層なら、なおさら。
日本の技術経営のレベルは、非常に低い。
と言えるでしょう。
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