クングスレーデン: トレッキングガイド後編 – 情報

ルートファインディング

ガイドブックには、クングスレーデンのルートファインディングは容易だ、と書かれています。実際に歩いてみると、注意が必要な個所も何点かありました。

地図は必携

日本の山と違って、分岐毎に必ず標識があるわけではありません。ルートはこの方向だ、という感覚を持つために、地図は必携です。

広い4WD道が正解とは限らない

現地では遊牧民のサーミが、ATV(4WD車)やオフロードバイクで1日1回前後行き来しています。4WDでできた広い道が、トレイルと交差しているケースがありますが、トレイルは狭い道の方であったりします。

赤いXマークは冬用のトレイル

同様に、赤いXマークのついた柱が立てられていることがあります。これは、冬用のトレイルの印になります。大まかな方向はトレイルに近いですが、ヤブの上に突き出ていることもあり、雪のない夏場に歩くトレイルとはなっていません。

川を渡る場面がある

北部の110kmの間に、トレイルが川にぶつかり、突然消えている箇所が2か所ほどあります。目を凝らしても対岸に赤い印は見えませんでしたが、浅瀬を伝って渡ってみると、対岸にトレイルが続いていました。ハイカットのトレッキングブーツの中が濡れるくらいの水量はありました。こういった箇所は、ハイカーの多い夏場の方が、安心感があるでしょう。

湿地帯をくぐり抜ける箇所がある

SingiからKebnekaiseへ向かう峠の下りで、広い湿地帯を通る箇所があります。他のハイカーを探したり、こちらの方向だろうと見当をつけて足を進めていると、やがてトレイルに戻ります。

こういったあたり、一人では少々考える場面になるでしょう。例えば、ネパールのエベレスト街道ほど分かりやすくはなく、バックパッカーがフラッと入り込むというよりは、日本である程度山を歩き慣れた人向けのルートと言えるでしょう。

テント場の探し方

6泊7日のうち、山小屋の近くでテントを張ったのが3日、山小屋から離れたところで張ったのが3日でした。山小屋の間隔が適切であり、トイレもしっかりしていることなどから、山小屋の近くに張ることが意外と多かったです。

山小屋の人に聞くと、150mほど離れれば、テントは無料で張れるとのことでした。他のテントを探したり、山小屋の人にどこで張れば良いか聞くとよいでしょう。

初日のAbisokojaureの山小屋は国立公園内にあり、テントが禁止されていると考え、2~3km先の吊り橋の脇にテントを張りました。

3日目のTjaktjaは、山小屋の4km先の峠にテントを張りました。ガイドブックにもクングスレーデン最高のテント場と紹介されているとおり、人生で最高のテント場となりました。

6日目のKebnekaiseは、山小屋周辺が混雑しているため次の吊り橋とトイレの脇でテントを張りました。風光明媚なところとは言えず、Kebnekaiseの山小屋には電源やWiFiがあることから、山小屋近くでも良いかもしれません。

スウェーデン人の中には、トレイルの途中の平原でテントを張っている上級者も居ます。小川はどこにでもあり、平坦な土地があれば、そこはテント適地になるでしょう。食料を手前で確保しておく必要があり、初見で選ぶのは少々難易度が上がるかもしれません。

結論: テントを持って行く場合、Tjaktja峠はおすすめ。

クングスレーデンのトレイル沿いは、どこでも小川が流れています。北部で水について尋ねると、皆一様にどの流水も飲める、と言います。詳しくは、装備編をご確認ください。

食事

売店の食料品は、山小屋によって異なります。

財布にやさしいラーメンで言えば、Allesjaureではスパイシーなアジアンラーメンが、Salkaでは半額ですがスープ別売りのヌードルが売られていました。Kebnekaiseのマウンテンステーションではラーメンは無く、量り売りのパスタや1000円のフリーズドライでした。

行動食には、ビスケットやクッキーがあります。私は最終日は固いものを食べづらくなり、日本から持っていったレーズンと、現地で買ったチョコレートが活躍しました。

いずれにしろ、売っているもので、必要な食事はまかなえるでしょう。

カロリーは、朝晩ラーメンを2袋相当ずつ、日中は行動食を口に入れ、1日2000kcalほどとりました。これで空腹を感じることはほとんどありませんでした。1週間のトレッキング後に体重を測ると、70kgから3kg減っていました。ちょうどよいダイエットになったと思います。

補給

STFの売店には、Small, Medium, Largeの3種類あります。基本的な食料はSから揃っています。ガスカートリッジはSから、トイレットペーパーはMから、乾電池はLからあります。

売店のある山小屋、売店の取り扱い品目については、STFのページを確認ください。

ゴミ出し

各山小屋にゴミ箱が用意されています。山小屋に泊まらないハイカーでも、置いていって構いません。燃えるゴミ、かたいプラスチック、金属など分別されています。ビニール袋は売店で買い物する際にもらえます。

交通

Abiskoから歩き始める場合、ストックホルムを18時台に出発する夜行列車に乗ると、翌日の昼前にマウンテンステーションのあるAbisko Turiststationに着きます。ここでテントを張ると、翌日以降の準備ができるでしょう。万が一不足したモノがある場合も、カートリッジや食料なら、売店で購入可能です。

Nikkaluoktaから歩き始める場合、ストックホルムを18時過ぎに出る夜行列車に乗ると、Kirunaに9時12分着。 Nikkaluokta へのバスが11:40着。 Nikkaluokta のSarri ABにゆっくり泊まっても良いでしょう。

スウェーデン鉄道は、事前にオンラインで予約購入しておくと、割安になります。オンラインで簡単に購入できます。スウェーデン人ももっぱらオンライン購入で、予約無しでも車掌に申請すると食堂車でチケット購入できることが知られていないくらいです。

・ストックホルム ⇔ Abisko or Kiruna間の鉄道: スウェーデン鉄道SJ
・Kiruna ⇔ Nikkaluokta間のバス : Nikkaluoktaexpressen
・ストックホルムArlanda空港 ⇔ 市内間のバス: Frygbussarena

交通費については、費用編を確認ください。

現金 or クレジットカード?

スウェーデンはクレジットカード社会です。街の中でも山小屋の中でも、カードが使えます。むしろトレッキング後に予約無しで鉄道に乗り込んだ際は、現金は受け付けていませんでした。

一方、山中の湖でモーターボートに乗り、歩行区間を短縮したい場合、現金払いと言われています。また、山小屋のソーラーパネルが故障すると、カードが使えなくなる可能性も考えられます。そういった場合に備えて、現金もある程度用意しておくと安心でしょう。

私は念のため3000SEK用意しておきましたが、全く使いませんでした。もっとも、両替の手数料が1000円前後なので、保険と思っています。

旅にかかった費用については、費用編をご確認ください。

 

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