沢登りのすすめ – 滋賀の熊割き川は、イオマンテの聖地
◯沢登りは、自由
登山道は、幅1mの道に沿って、足を前後に動かすだけ。
白線に固定された、車の状態。
沢登りでは、渓全体を使ってよい。岸を歩いても、ジャブジャブ水をかき分けても、滝を高巻いても、よい。
◯沢登りでは、野生が目覚める
・全身を使う
岩をつかみ、つま先をくり出し、岩壁をへつる。天然のボルダリング。
落ちても、下は瀞場。
エメラルドグリーンの水に飛び込めばよい。
心配なら、反対の岸を歩いたり、巻くこともできる。
・全神経が、活性化する
この地形は、シミュレートした地図の、今どこに居るのか。
高巻きで掴んだ草の根は、体重を引き上げても、抜けないか?
時には、少し引き返し、あらためてルートを探すことも。
登山道が並行して走り、ほぼいつでもエスケープできるのは、安心材料。
◯装備
足もとは、渓流シューズか、地下足袋にワラジ。
ワラジの方が、わずかにグリップが良い。
季節は、11月の初め。紅葉の真っ盛り。
上半身裸で水に飛び込むことも。
なぜか冷たさは感じず、風邪もひかない。
特別なウェアは持たず、カッパにジャージ。
テント場で、冬山用のアンダーくらいは、使ったか。
渓の小滝をBGMに炊くストーブと夕飯は、やはりうまい。
神崎川の他に、5回ほど沢歩きに行ったが、渓と呼べ、脇でテントを張りたいと感じるのは、神崎川だけ。
◯自分で企画すると、身につく
小学校時代は、シャーペンのボタンで、消しゴムのレース。
鉛筆を倒した軌跡で、戦車ゲーム。
ゲームブックを自作し、クラスで披露したことも。
今、白紙に書いて楽しむのも、その延長か。
神崎川の情報は、1997年以前の岳人と、山渓社の(旧)分県登山ガイドのようなもので集めた記憶。
必死に再構成・シミュレーションしました。
好奇心の発露は、その後の研究開発にも、通じるものがあったかも (^_^)
◯少人数 > 大人数
人が居ると、周りの気付きが減る。
モノがあると、人の違いに気付きにくくなる。
時にはペダルから離れ、1人から少人数で探検するのもよい。
街から、車で数十分のところで、今晩も滝が轟音を立てながら落ちている。
六畳の下宿に戻っても、野生と繋がっている。
現代の街は仮の姿というか、街も野生と地続きというか。
音にならないBGMが、耳の間で鳴り続けているような。
氷河期。長い冬、ヒトはまんじりと住居の中で過ごす。春になると、狩りのモードにシフトする。
街に居ても、狩りのモードがOnになっていたのかもしれない。
◯それ自体が野生の川
神崎川の別名は、愛知川(エチがわ)。
インドで、象のことを、Hatiと言う。
アイヌ語では、数字の8 = 心臓 + 切り開く。
熊を割く。
ハチは、獣のことだった。
象と熊。
巨大な聖獣。
エチ川を歩くと、愛知川自体が、森の獣の自然であると、感じられる。
日本で唯一無二の、開けた野生の渓谷。
象=8は、神崎川=熊割き川でもあった。
琵琶湖は、羊水。
伊吹山は、富士山に対し女陰と化す前は、男神。
豊作の伊勢神宮は、愛知川の先に位置。
古代人も、愛知川を、熊と捉えていた (^_^)
◯沢登り好きのダヴィンチは、万有引力も解っていた
五大陸を自転車やバイクで走ったが、1番面白いのは、神崎川の沢登り。
ダヴィンチも、沢登りファンだった。
モナリザの背景。右手側は、舗装道路を登ると、湖。左手側は、橋を使わずに沢筋を歩くと、広い森と高い水平線へ。
水平線の高さから分かる通り、ダヴィンチは、沢登りの方が、好きだった。
大きな岩山からは、月が、潮汐を起こしていることも(^_^)
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