AFPって何?そのメリットと資格の取り方を徹底解説!
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AFPとは
AFPとは、アフィリエイティッド・ファイナンシャル・プランナーの略で、日本FP協会が運営するFP(ファイナンシャル・プランナー)資格です。
人生の目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」と言います。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税、不動産、ローン、保険、教育資金、年金など幅広い知見が必要となります。これらの知見を備えて、クライアントの目標がかなうようにサポートする専門家が、ファイナンシャル・プランナーです。
FP技能士との違い
資格にはAFPとFP技能士がある
FP資格といっても、実は2つの種類があります。ひとつは民間資格である「AFP、CFP」、もうひとつは国家資格である「FP技能士」です。
「FP技能士」には3つのレベルがあり、簡単な順に3級、2級、1級となっています。FP技能士の資格試験は金融財政事情研究会と日本FP協会の2つの団体が実施しています。一度合格した資格に期限はなく、更新は必要ありません。
「AFP、CFP」には2つのレベルがあり、簡単な順にAFP、CFPとなっています。AFPとCFPの資格試験は日本FP協会が行っています。AFP、CFPには2年間の有効期限があり、更新のためにはAFPは15単位、CFPは30単位取得する必要があります。
難易度はAFPが2級FP技能士と、CFPが1級FP技能士とほぼ同じレベルで対応しています。
AFPは2級FP技能士を包括している
AFPと2級FP技能士のどちらを取得するかですが、後述するようにAFPの登録要件として、2級FP技能士検定試験合格があります。AFPが、2級FP技能士を包括するような形になっているのです。AFPを取得する過程において、2級FP技能士も取得する形になります。
「まずは資格がほしい」という人は、2級FP技能士の取得を先に目指すことも良いでしょう。履歴書に国家資格を書ける一方、資格更新の必要はなく、生涯有効です。
AFPのメリット
FP資格としてのメリット
取得したい資格ランキング上位
FP資格は就職・転職に活かせるため近年注目されている資格の一つであり、「取得したい資格ランキング」でも上位に来ています。
金融・保険・不動産
金融・保険・不動産業をはじめとして、共済関係でも就職・転職の際に役立ちます。これらの業務は、顧客の資産にかかわる重要な仕事です。FPの知識があれば、より適切に顧客の相談に乗ることができます。
その他の業種
また業種にかかわらず、人事部や総務部で仕事をする場合にも有利になります。給与計算をする際に、給与から差し引く所得税・社会保険の知識が必要となるためです。会社で加入する保険にもその知識を活かすことができます。その他、税理士事務所や社会保険労務士事務所等での仕事にも役立ちます。
独立も可能
就職・転職してFPの資格を活かして働くこともできますが、経験を積んで独立することもできます。実際にFP事務所を開業して仕事を行っている方もたくさんいます。将来は会社に属さず、個人で仕事を得たいと考えている方にもおすすめの資格です。
2級FP技能士に対するAFPのメリット
金融業界での認知度
AFPのメリットとして、金融業界での認知度があります。求人情報を見ても、2級FP技能士は不動産会社や情報システム会社など幅広い傾向がありますが、AFPでは証券会社や保険会社などより専門的な金融業界でも認められている傾向があります。
継続して新しい知識を学べる
また、2年ごとに資格更新制度があるので、常に継続して新しい知識を学んでいくことができます。ライフプランという広い領域を包括的に取り扱うファイナンシャル・プランナーは、法令、金融商品、市場が日々変化する中、クライアントに対して常に最新のサービスが提供できるように、継続的に知識や技能の維持・向上に努める必要があります。AFPを取得することで、最新の知識を身に着けていくことができ、またそれを対外的に証明することができるのです。
FP同士の横のつながり
さらに、AFPを取得すると、日本FP協会からさまざまな情報が得られます。それらの中には、FP同士の学習会、FP向けセミナー、懇親会の案内などがあります。このようなFP同士が集まれる場を日本FP協会が準備してくれるため、FP同士の横のつながりを持ちやすいといったメリットがあります。
AFP資格取得の流れ
AFP資格取得の要件
以下の3つが要件になります。(1)と(2)は、どちらを先に満たしても構いません。
(1) AFP認定研修終了
日本FP協会認定の教育機関においてAFP認定研修を受講して、受講期間内に終了することが必要です。
(2) 2級FP技能検定試験合格
2級ファイナンシャル・プランニング技能検定試験を受験して、合格することが必要です。
(3) AFP登録
日本FP協会に登録することが必要です。
AFP認定者への道
AFP認定にはいくつかのルートがあります。
まず基本のルートは、AFP認定研修の基本課程を修了し、2級FP技能検定を合格するルートです。
2年以上のFP実務経験がある方や、3級FP技能検定に合格している方は、2級FP技能検定を先に合格してからAFP認定研修の技能士課程を修了するルートも可能です。もしくは、AFP認定研修の基本課程を受講中に、2級FP技能検定に合格するルートも可能です。
前者の技能士課程のメリットとしては、基本課程より受講期間が短くなり、費用も抑えることができます。後者の基本課程を受講中に2級FP技能検定に合格するメリットとしては、資格取得までの期間を短くすることができます。
AFP認定研修について
AFP認定研修は、通信研修が中心で、DVDやインターネットなどさまざまな形態のものから選ぶことができます。研修の添削回数等は講座によって異なりますが、すべての研修は学習の仕上げとして、課題にもとづいた「提案書」(ライフプランを実現するための計画書)を作成します。日本FP協会認定の教育機関の一覧は、日本FP協会のホームページから確認できます。
AFP資格の難易度
AFP登録に必要な2級FP技能士の合格率は、30~40%前後となっています。他の金融系や不動産系の国家資格と比べて、決して難し過ぎず、取得しやすい資格といえます。
2級FP技能士: 勉強時間150~300時間、合格率30~40%
税理士: 勉強時間1800時間以上、合格率12~17%
宅地建物取引主任者: 勉強時間200~400時間、合格率15~17%
行政書士: 勉強時間500~600時間、合格率8~16%
AFP資格の費用
AFPの取得にかかる費用は以下になります。
- AFP認定研修(基本課程の場合): 2.5~20万円程度
- AFP認定研修(技能士課程の場合): 1~3万円程度
- 日本FP協会への入会金: 1万円
AFP資格の維持にかかる費用は以下となっています。
- 年会費: 1万2千円
- 資格更新のための単位取得: 安価な方法の場合、6千円程度
AFP資格取得後の活用
会社によっては手当がつく
勤務先によっては、資格手当が付くところもあります。求人情報サイトには、AFP資格に対して月5千円や月2万円の資格手当を提示している求人もあります。在職中の方は、勤務先に資格手当の有無を確認してみましょう。
名刺へ記載できる
2級FP技能士やAFP以上は、履歴書や名刺に書くことができます。AFPには露語マークが存在し、日本FP協会のホームページからダウンロードすることができます。
ロゴマーク使用時には、以下の注意点があります。
- ロゴの印刷色は指定されたもので行う
- ロゴを解体したり付け加えたりしてはいけない
- 認定者個人名の近くにロゴマークを置く
- 会社名、肩書、AFP資格以外の保有資格の近くに「日本FP協会」を入れない
資格を更新する
AFP資格を更新するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 単位数を15単位以上取得していること
- 課目をFP実務と倫理(1単位以上)を含む、3課目以上履修していること
- 単位の取得記録(証明書等)を自身で管理していること
- 所定の継続教育期間に更新手続きを行っていること
具体的な単位取得方法は以下のようなものがあります。金額は一つの例です。
- スタディグループ(SG)と呼ばれる学習会への参加:2単位あたり500~2500円
- 継続教育: 3単位あたり5000円
- 月刊誌FPジャーナルでのテスト受講: 3単位あたり880円
- eラーニング: 15単位5000円
CFP – 国際ライセンスへ
AFPの認定を受けると、上位ライセンスであるCFPの受験要件が得られます。CFPの資格試験では、AFPの試験内容を深く、実務でも活かせるレベルまで理解することが求められます。
CFP資格試験に合格すると、認定研修である「CFPエントリー研修」を受講し、「通算実務経験3年」の要件を満たすことで、「CFP資格」が与えられます。このCFP資格は、世界標準の資格として、国際的に通用します。
まとめ
いかがでしょう、AFP資格。金融業界での認知度が高く、会社によっては月5千円から2万円前後の資格手当を支給しています。合格率も30~40%と、必ずしも難しくはありません。国家資格の2級FP技能士と同等以上の位置付けで、最新の知識を継続的に学んでいくことができます。AFP資格の取得や更新には、いくつかのルートや方法があります。この記事を参考に、あなたに合った方法を見つけてはいかがでしょうか。
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